順風逆風

日々吹いている風を受けて。今を大切に思いのままに綴っていきます。

秋の七草

こんにちは。雨の日を書いておりましたら、晴れが続いてますね。夏の気温ぐらい

暑くなりました。でも彼岸花を見ると秋の気配を感じずにはいられません。

秋にも様々な花が咲き季節の移り変わりを楽しむことができます。

 

秋の七草

彼岸花秋の七草に入っているでしょうか? 答えは新・秋の七草には入っているが

秋の七草には入っていない、ということです!? どうゆうことでしょう。

 

秋の七草奈良時代の代表的歌人山上憶良によって詠われ選定されました。

山上憶良が活躍したのはなんと西暦700年ごろで、今から1300年も前です。

万葉集にある歌

 秋の野に 咲きたる花を 指折り(およびをり)かき数ふれば 七種(ななくさ)の花

   萩の花  尾花(薄すすき) 葛花 撫子 女郎花 藤袴   朝顔

                               山上憶良

 最後の朝顔は桔梗という説が定説。

秋の七草春の七草ほど有名ではありません。 春の七草は、七草粥として食する風習

からこれを覚えている人は多いでしょう。

 せりなずなごぎょうはこべらほとけのざすずなすずしろ

秋の七草は春のそれに対し花を愛でるということで選ばれたのです。

淡い紫色の花の撫子や萩、黄色の女郎花のように花弁は大きくないがひっそりと咲き

誇る様は実に愛でるにふさわしい花たちではないでしょうか。

 

新・秋の七草

時代は流れ流れて昭和10年には(奈良時代に比べすごく最近のように思えます)

「秋には憶良がえらんだ七草の他にも美しい花がある」とだれが誰が言ったかは

わかりませんが、東京日日新聞山上憶良に対抗して当時の著名人7名にそれぞれ

花を推薦してもらい新・秋の七草として発表したのです。

 

コスモス菊池寛) オシロイバナ与謝野晶子) ヒガンバナ斎藤茂吉

シュウカイドウ(辻永) ハゲイトウ(長谷川時雨) 

アカノマンマ〈イヌタデ〉(高浜虚子) キク(牧野富太郎

これが新・秋の七草です。もちろんこちらの花も愛でるにふさわしい秋の季節の花々

といえるでしょう。

 

秋の七草は、整備された庭園に植えられ愛でるのではなく、ごく身近な自然の中に溶け込んで咲いているところにおもわず目を止めてしまう、そんな秋の花たちです。

咲く花ところ選ばす。人生もまたしかり。